10/28、草津市のイオンシネマにて「滋賀の公共交通未来アイデア会議」と名の付いた県民フォーラムが開催されました。
ちなみにパシフィックコンサルタンツ大阪本社が滋賀県に提出した県民トークと県民フォーラムの事業計画書の一部をフォーラム開催直前に取り寄せております。その内容は以前のブログ「滋賀地域交通ビジョン策定業務」の業務計画書を是非ご覧ください。
県民の声を聴く気がないのが丸わかりです。
事前予約した滋賀県減税会数名が参加致しました。県民フォーラム当日は、入口でQRコードを見せて入場します。
参加者定員は300名。 参加者には、映画チケット、ポップコーンS&ドリンクSチケットが配られました。
映画館を借りてやりたかったと知事はおっしゃったのですが、県の施設を使えば無料だったのではないかと思うと、贅沢をされているなと思いました。
会議室+パイプ椅子よりも参加者は楽ではありますけど。。。
右の文字は、どんな街に住みたいか?というアンケート。税金と規制が少ないまちというのが数件(笑)
パネラーは公共交通推進派ばかり。交通税や公共交通の充実させすぎ(県民負担負担増)に警鐘を鳴らす人は誰一人として呼ばれていませんでした。
ファシリテーターの株式会社スコップは、国土交通省を含む案件を過去に受注していて、今回のフォーラムでも知事と交通戦略課をやたらとべた褒めしていました。
交通税を導入したポートランドの事例を解説。しかしポートランドと日本、そして滋賀は全然状況が違うので、例として正しいのか甚だ疑問でしかありませんでした。このポートランド市については次の次の記事でまとめたいと思います。
全体として経費の部分の話が非常に少なく、「公共交通って大事だよね」「クロスセクター効果もあるからね」➡「だから増税も多少は仕方ないよね!」という流れにしたいのが目に見えていました。
フォーラムと言っても意見はほとんど言えず、ほぼ一方的に県の意見をお伺いするのみ。あるのは意見投稿アプリでの発信でした。
どんな町に住みたいか?という質問。先ほど「規制緩和され税金が少ないまち」という投稿もありました。「多い回答ほど大きく表示される」…と司会者が行っていました。ですが、最後に中央に表示された大きな文字の「公共交通が充実した移動しやすい町」って本当に何人もが同じ文面で投稿してたのですか?他の似たような文面はそれぞれバラバラで小さく表示されていましたから、信じられません。
投稿された意見のうち、イイネが多数ついた意見を司会が読み上げたが、反対意見の一部については途中で読み上げるのを止められていました。
反対意見もかなり投稿されていたので、アンケートで”誘導”された「追加負担は8割が容認」とは言えないのでは?と思う状態でした。
意見アプリの投稿状況
反対意見、なかなか多いので是非ご覧ください。そのうち読めなくなるかもしれませんが、全内容は保存してあります。
私も投稿しました。
クロスセクター効果についての解説。
クロスセクター効果というのは、ある事業を行うことで他の分野に対する波及効果を言います。公共交通の充実は福祉や医療の充実にも繋がるということです。それはもちろん間違っていません。
ですが、それを求めて採算の合わないバス路線を作ったら?
ダイヤを充実させたら?
どんどん増える赤字額に、交通税を導入し更にそれが増額されていくとしたら。
それによる負のクロスセクター効果はありませんか?
公共交通の不満度について解説。女性の方が不満が多いという話
そして経費の話。
パシフィックコンサルタンツ滋賀事務所の試算したバスの経費
今年3月とスライドに書かれていますが正しくは2月だったと思います。 その時に発表された「理想のバス運行の試算」での2.5~89億。ここに近江鉄道の上下分離方式による10年158億円は含まれていません。
経費の話はこのくらい。情報伝達が半端です。
意見を言う参加者
「新たな負担が要らないライドシェア導入などが先で、社会保障費や税負担が重たい中でさらに増税は無理がある」との意見を来場していたメンバーが、マイクで知事に訴え、そのコメントが京都新聞、中日新聞、びわこ放送、NHKに取り上げられていました。
京都新聞
独自の新税「交通税」導入検討 滋賀県、公共交通の維持費に 市民からは反対の声も|社会|地域のニュース|京都新聞 地域公共交通を支える新税「交通税」の導入を検討している滋賀県は10月28日、知事や職員と県民が地域交通の将来像について意見 www.kyoto-np.co.jp
中日新聞
公共交通の維持、充実へ意見交換 草津で県民フォーラム:中日新聞Web 将来の公共交通について意見を交わす「滋賀の公共交通未来アイデア会議 県民フォーラム」が28日、草津市新浜町のイオンモール草 www.chunichi.co.jp
NHK(動画)
“交通税導入など公共交通のあり方は” 知事と県民が意見交換|NHK 滋賀県のニュース 【NHK】全国で初めて「交通税」の導入を検討している滋賀県は、10月28日、今後の公共交通のあり方を示すビジョンを策定する www3.nhk.or.jp
びわこ放送(動画)
「県民の声を聴く」というなら、この発言や投稿されていた反対意見もしっかりと後日検討して欲しいですね。
賛成意見などももちろん受け止める必要は当然あります。
しかし、経費や県民負担、増税がもたらすクロスセクター効果がどのようなものかもまともに計算しておらず、県民に開示していない状況での賛成を、何も考えずに単純に賛成意見とし、公共交通の充実と交通税導入を進めていくのは誘導であり、横暴です。
国民負担率が47%以上となる、重い税負担の今の日本。 これ以上の増税は、もう無理です。
私は意見投稿と、会場に来られていた知り合いとFBメッセンジャーで「とんだ茶番ですね!」と怒りや感想を共有していたのであっという間の2時間でした。
一緒に参加したうちの夫は、「人ってこれだけ2時間イライラし続けても平気なもんなんやな笑」と言って笑っていました。 私もあまりにも疲れたので、二人で焼き肉食べて帰りましたわ。
交通税反対署名、継続中
滋賀県の交通税導入に反対にご協力を! 国民税負担率47%の今 これ以上未来の子供たちへ負担を残したくない。 「増税ありき」の滋賀県政に 声を届けたいのですが、数が全然足りません。 安易な増税を当たり前にしない社会のため、 是非今すぐ署名をお願いします!
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